浮金石 その1
2020/09/21
今回は国産黒御影の銘石、浮金石の紹介です。
浮金石は福島県の黒石山という山で採掘されています。
関西ではほとんど見られませんが深みがあり金色の斑点が美しい石です。
浮金石とはその名のとおり黒御影の中に金色の斑点が浮き上がる様にちりばめてあり非常に美しい斑レイ岩で硬く吸水率も低い高級御影石です。
平成天皇ご成婚記念の噴水や東京駅など建築材、沖縄戦没者慰霊碑にも使用されています。
浮金石の採掘元の株式会社フクイシ様のご厚意で丁場を見学させて頂きました。
黒石山は標高896mもあり冬場は採掘できません。
ワイヤーソーでカットされ奇麗な断面です。白く見えますが水をかけると・・・
奇麗な黒色になりました。
浮金石はキズが多く、一定の方向でなくあらゆる方向にキズがあり、ベテランの職人さんでも採掘には非常に難しいそうです。
浮金石はキズの他にも色ムラがあり墓石として使用できるのは数パーセントしかありません。
厳しいチェックをして合格した原石のみ工場に運ばれて加工されます。
このように非常に手間がかかりますが製品になると深い黒色に金の模様が浮かぶ素晴らしい石材になります。
丁場の見学も終わりいよいよ株式会社フクイシ様の工場へと向かいます。
その2に続く。